アパレルや生活雑貨、飲食店を手がけるサザビー（SAZABY）が１２月１日から、社名を「サザビーリーグ（SAZABY LEAGUE）」に変更します。同社の業態の広がりが背景にあります。

　生活雑貨店「アフタヌーン・ティー」で知られるサザビーグループはセレクトショップの「アメリカン・ラグ・シー（American Rag Cie）」「エストネーション」、カフェの「スターバックスコーヒー」、レストラン「キハチ（KIHACHI）」などを展開しています。創業時に比べてぐんと業態が広がっているのを受け、グループをまとめる本体の社名に、英語で「仲間」を意味する「リーグ」を使い、子会社８社とのつながりの強化を印象付ける狙いがあるようです。

　サザビーはスペインの靴ブランド「カンペール（CAMPER）」の輸入販売を始めます。専門の子会社、ピナも設立します。サザビーの社名変更は今後もこうした新規事業が広がることを視野に入れているように思われます。

　サザビーはバッグブランド「サザビー（SAZABY）」で知られています。意外なことに、米国発のコーヒー店「スターバックスコーヒー」を日本で手がける運営会社のスターバックスコーヒージャパンに、米本社と共に出資しています。熊谷喜八シェフが率いる、フランス料理をベースにした創作無国籍料理のレストラン「キハチ」もサザビー子会社のキハチアンドエスが運営しています。

　サザビーの２００５年３月期の連結経常利益は８０億５９００万円。売上高は７８２億１２００万円でした。飲食、アクセサリーの好調が収益を支えています。

　鈴木陸三社長の実兄である角田雄二氏がスターバックスコーヒージャパンのＣＥＯ（最高経営責任者）に就いています。１９９２年に米国・ロサンゼルスの店舗を訪れた角田氏が味とサービスに惚れ込んだのがきっかけ。その感想を手紙に書き、日本への進出を持ち掛けたところ、現会長のハワード・シュルツ社長から突然、連絡が入り、４年後の９６年に東京・銀座に国内第１号店を開く運びとなったそうです。