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  (5/9) 2005―2006年秋冬・ミラノコレクション解説 「エミリオ・プッチ(Emilio Pucci)]

 ワールドワイドな人気復活を追い風に、勝負に出ました。現在トップに君臨するモデル、ジェマ・ウォード(Gemma Ward)に黒一色のワンピースを着せました。

 トップスは半袖セーターのようで、首はあご下までぴったり詰まっています。膝丈のすっきりしたラインです。「エミリオ・プッチ(Emilio Pucci)」と言えば、誰でもカラフルな「プッチ柄」を思い浮かべますが、今回のコレクションではトレードマークのサイケデリックな色使いは影を潜め、「脱・プッチ柄」をうかがう次への成長戦略が読み取れました。

 その後も黒一色のジップアップ・ブルゾン、ドレス、セーター+スカートなど、モノトーンの仕掛けが続きました。フォルムもシンプルで、イメージとしては「グッチ」「プラダ」路線への接近を感じさせます。黒だけではなく、紫の1枚布の膝上丈ワンピースも見せました。

 黒無地のブルゾンに、「プッチ柄」のタイツ風パンツを合わせる組み合わせを提案しています。オーバーニー・ブーツも黒です。紫無地のブルゾンに黒のパンツというセットアップもあります。

 もちろん、「プッチ柄」は健在です。紫、赤、黄色の不定形のパレットを並べたドレスが登場しました。従来に比べ、パレット1個1個が大きめです。

 赤紫の輝く大ぶりドットを全身に配したコートドレスもこれまでの「エミリオ・プッチ」からのイメージチェンジを印象付けました。このドットはスリーブレス・ドレスでも使っています。

 赤紫のカフタン風トップスに、黒無地のバルーンスカートという、最近の人気者同士の組み合わせを採り入れていました。リボンブームを意識してか、リボンベルトやリボン飾りをウエストラインに使っています。

 黒とゴールドの組み合わせはラグジュアリー感たっぷり。身頃全体がゴールドで、パフスリーブの袖は真っ黒というコートドレスは、言われなければ「エミリオ・プッチ」とは誰も思わないでしょう。

 色は黒を打ち出していました。得意の紫、特に高発色のビビッドパープルも押しています。オレンジやゴールドは新傾向と言えるでしょう。色の渦巻模様を多用していました。

 フィナーレには再びジェマに、光沢あるオレンジのロングドレスを着せました。本来必要な布地よりもはるかに多い生地をぜいたくに使って、ジェマの首から下を実際の2倍ほどにも見せています。ウエストはギュッと絞って、グラマラスなシルエットを形作っています。オートクチュールも手がけてきたクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)氏ならではの仕事と言えるでしょう。

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