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  (4/7) 田山淳朗氏がワールドに別れ

 「A/T」「アツロウ・タヤマ(ATSURO TAYAMA)」ブランドで知られるデザイナーの田山淳朗氏が3月末で、アパレル大手のワールドとの契約を終了しました。田山氏はレディースアパレル製造・卸大手、クロスプラスの子会社、ノーツと契約し、「A/T」「アツロウ・タヤマ」に専念していくようです。

 田山氏は92年に「オゾック(OZOC)」のディレクターとしてワールドと契約。同社のブランド「インディヴィ(INDIVI)」「ヴォイスメール(VOICE MAIL)」「ボイコット(BOYCOTT)」など5ブランドの企画・開発に参画してきました。

 今回、契約更新を見送った背景には、担当するブランド数が多すぎて、忙しくなりすぎたことがあるようです。50歳になった田山氏は自分のペースで仕事ができる環境を求めて、あえて大手との離脱を決めたようです。「オゾック」はデビュー10周年を機に2004年春夏から、チダコウイチ氏にデザイナーが交代しています。

 田山氏は55年熊本県生まれ。文化服装学院を卒業後、山本耀司氏率いるブランド企業「ワイズ」に入社。フランスの「キャシャレル」ブランドでレディースのチーフデザイナーを務めました。田山氏がキャシャレル社で身に着けたSPA(製造小売り)の手法はワールドでの成功に役立ちました。

 82年に帰国した後、自らのブランド運営会社、エー・ティーを設立。「A/T」ブランドを発表しました。91年からはパリコレクションに「アツロウ・タヤマ」ブランドで参加しています。現在は生活の拠点をパリに置いています。パリコレの常連ですが、2005―2006年秋冬は参加を見送りました。

 2005年春から一新された全日本空輸(ANA)グループの制服を手がけたことでも知られています。愛知万博(愛・地球博)ではトヨタ自動車グループのパビリオンスタッフが着用する制服をデザインしました。

 クロスプラスは一般にはあまり名前が知られていませんが、量販店向けレディースウエアの企画や製造・販売を手掛ける大手です。イトーヨーカ堂やイオンなどとの取引があり、、量販店でのシェアは10%を超えています。大ざっぱな言い方をすれば、量販店で服を買う女性の10人に1人はクロスプラスの商品を買っている計算です。53年に桜屋商事として創業し、2001年に現社名に変更しました。

 現在は小売事業も手がけており、「ジュンコ・シマダ」「GAS」などの店舗を展開しています。「アルファ・キュービック」「マリ・クレール」などのライセンスブランドも扱っています。「A/T」「アツロウ・タヤマ」を展開するエー・ティーはクロスプラスの100%子会社になっています。

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