脚が細く見える「美脚ジーンズ」に加えて、太めのデニムをダボッとはく、マニッシュな着こなしが広がりつつあるようです。意図的にゆるめのサイズをはいて、実際の脚の細さを印象付ける上級者テクニックとも言えそうです。

　「ダボゆるデニム」は美脚ジーンズとは異なり、ストレッチ素材よりも厚手の生地が多用されます。ゴワゴワしたハードな表情がさらにマニッシュなテイストを強調します。フォルムはストレートモデルが主流です。

　「アーネスト・ソーン（earnest sewn）」はデニムブランド「ペーパー・デニム（Paper Denim）」の創立者・デザイナーだったスコット・モリソン（Scott Morrison）氏が立ち上げた新デニムブランドです。頑丈な縫製で知られ、「男ばき」に向いています。ウエスト周りの内側にサイズがプリントしてあり、該当するサイズが丸で囲んであります。裁断・縫製、ハンドサンド（こすり加工）、ウオッシュの３工程の作業担当者がサインを残すなど、丁寧な加工が売り物です。

　「ジョーズ・ジーンズ（Joe's Jeans）」は米国在住のフランス人デザイナー、ジョー・ダハン（Joe Dahan）氏が２００１年からスタートしたロサンゼルス発のデニムブランドです。日本では伊藤忠商事が日本での独占輸入販売権を持つマスターライセンシーとなり、ジーンズメーカーのボブソンを通じて販売しています。

　「トゥルー・レリジョン（true religion ）」もロサンゼルス発のデニムブランド。ヴィンテージっぽい風合いが持ち味です。やや低い位置に置いたポケットや太めのステッチはメンズライクで、「男ばき」に向いています。夫のジェフ（Jeffrey Lubell）と妻のキム（Kym Lubell）の夫妻が２００３年に立ち上げたブランドです。大きめのフラップポケットが特徴です。

　「ブルー・カルト（Blue Cult）」はフランス人デザイナー、デビッド・メカリー（David Mechaly）氏と妻のキャロリン・アティス（Caroline Athias）氏がロサンゼルスでスタートさせたデニムブランドです。メカリー氏は１９７０年代に「マッキーン・ジーンズ（Mackeen Jeans）」を流行させたことで知られます。「マッキーン・ジーンズ」は米国のテレビドラマ「チャーリーズ・エンジェル」で初代エンジェルたちが着たそうです。デビッド・メカリー氏の長男、フランク・メカリー（Frank Mechaly）氏がデザイナーを務めるのが「セイクレッド・ブルー（Sacred Blue）」です。「Sacred」とは、英語で「神聖な」という意味です。

　「ブルーカルト」を輸入販売している日本法人、ブルーカルトジャパンは、「ブルーカルト」のディフュージョンブランド「ブルー２（Blue２）」を２００５年春から発売。デザイナーはキャロリン・アティアス氏です。