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  (3/22) 「ヴァレンティノ」が別会社に

 イタリア最大級のアパレルメーカー、マルゾット社(Marzotto SpA)は傘下のファッションブランド「ヴァレンティノ(Valentino)」「マールボロ・クラシックス(Marlboro Classics)」「ヒューゴ・ボス(Hugo Boss)AG」を切り離して、子会社「ヴァレンティノ・ファッション・グループSpA(Valentino Fashion Group SpA)」を設立する計画を発表しました。「ヴァレンティノ」の創業デザイナー、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)氏は同ブランドの主任デザイナーを退くのではないかという観測が流れています。

 赤字が続いていた「ヴァレンティノ」は2004年決算でようやく最終黒字に転じました。2002年にマルゾット傘下に入り、経営再建を進めてきました。

 再建の切り札となったのが、これまでの主力商品に比べて低価格のカジュアルライン「レッド・ヴァレンティノ(RED VALENTINO)」。従来の主な顧客層となってきた40代以上の女性の娘の世代を新たな顧客として取り込む成果を上げています。日本ではセカンドライン「ヴァレンティノ・ローマ(VALENTINO ROMA)」を展開しています。

 同じくマルゾットが傘下に抱えるドイツブランドが「ヒューゴ・ボス」。91年にマルゾット傘下に入り、ドイツ最大級のメンズブランドに成長しました。

 それまでヒューゴ・ボス社のオーナーだったのは、日本のレイトングループ。不動産業の丸晶興産、レイトン(旧建財)を中核とするグループです。グループ企業のアパレルメーカー、レイトンハウスが自動車レースのF1に参加していたことでも知られています。

 レイトングループはボス社の議決権付き株式の77.5%を保有していましたが、マルゾットに売却しました。富士銀行赤坂支店を舞台にした不正融資事件に、同グループが関係していたことが売却の直接のきっかけとなりました。

 今回の分社化(スピンオフ)が、復活の兆しが見えてきた「ヴァレンティノ」ブランドをさらに勢いづかせるのか、それとも創業デザイナーの引退をきっかけに同ブランドが再びつまずくのか、マルゾットの舵取りが注目を集めることになりそうです。

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