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  (3/9) 地震・津波とコレクション

 2005―2006年秋冬パリ・コレクションが3月7日に閉幕し、欧米のファッションショーは一段落しました。今回のパリ、ミラノコレでは全体にダークトーンが主流となりました。その背景は様々でしょうが、一つにはスマトラ沖大地震とインド洋津波があるように思われます。

 「ディー・スクエアード(Dsquared2)」のコレクションはお得意の陽気なテイストの中に、宗教的なメッセージが盛り込まれました。セーターの胸に大きく「JESUS LOVES ME」と書かれた作品も登場。会場自体も教会風の内装でした。デザイナーが津波に遭遇し、危うく被害を免れたそうで、宗教的な意識が強まったとみられています。

 2004―2005年秋冬でミッキーマウスやドナルドダックをプリントしたTシャツを発表した「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」もファー(毛皮)とゴールドを主体にしつつ、色では沈んだ紫、薄いクリームなど、はしゃぎすぎない配慮をうかがわせました。ロンドン・コレクション参加のジュリアン・マクドナルド(Julien Macdonald)も友人を亡くし、作品を通したチャリティー活動に参加しています。

 中国経済の台頭や戦争・テロといった国際情勢の動きに敏感に反応するモード界。主要コレクションの最後を飾って、3月14日から始まる東京コレクションはどういう変化を見せるでしょうか。

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