東京コレクションで最も注目を集めるブランド「ドレスキャンプ（DRESS CAMP）」の初の直営店が１月28日、東京・南青山にオープンしました。デザイナーの岩谷俊和（いわや・としかず）氏は総合商社大手の三井物産と組み、ブランド展開を加速させるようです。

　三井物産は三菱商事に次ぐ商社第２位。これほどの巨大商社が国内の若手デザイナーと本格的な提携を結ぶのは珍しく、岩谷氏がどれほど高く評価されているかを物語っていると言えるでしょう。

　東京コレクションではストリートファッションの匂いがするデザイナーが評価されてきたところがありますが、岩谷氏はラグジュアリーなテイスト、ゴージャスで迫力ある演出で異彩を放っています。こうしたスタイルが海外にも通用すると、三井物産は判断したのかもしれません。

　三井物産は第１号店の物件調達で、「ドレスキャンプ」に代わって借り主となり、「ドレスキャンプ」に又貸しする形で、出店をサポートしました。立ち上げ段階の若いブランドにとっては、都心の一等地への出店は資金面や信用面でなかなか難しいのが実情。三井物産はその資金力と信用力で、「ドレスキャンプ」の心強い後ろ盾となっているようです。

　今後は三井物産が「ドレスキャンプ」ブランドのライセンス商品を展開する見込みです。アパレル以外の雑貨や香水といった分野でもライセンス展開が計画されているようです。