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  (5/17) アール・デコ(ART DECO)展

 「アール・デコ展」を観に、東京都美術館へ行きました。アール・ヌーボー(新しい芸術)に続いて、1920年代を中心に一世を風靡した美術・デザインの潮流、アール・デコ。両者は似ているようで違います。アール・ヌーボーは植物や花をモチーフとした華奢(きゃしゃ)な曲線使いが多く、まだ世の中の物が手作りが中心の時代を象徴しています。

 一方、アール・デコは大量生産、産業化を背景に、直線的で単純化したフォルムが特徴です。直線や円弧からなる幾何学的なデザインで知られています。ニューヨークの建物、クライスラービルディングもアール・デコの傑作です。

 「アール・デコ展」では絵画、彫刻、建築、インテリア、ジュエリー、服飾など世界の名品200点余りが展示されています。今回の展覧会のポスターにもなっている画家、タマラ・ド・レンピッカはアール・デコの代表的アーティスト。力のある目が印象的で、当時のモダンな女性たちを想像させます。

 「カルティエ」のエジプト風バニティーケースとミステリークロック(小さな置き時計)は吸い込まれるような美しさでした。テーブルや椅子、食器、家具の布地、カメラ、ポスター、壷など、身の回りの品を展示してありました。この展覧会のジャンルは幅広く、見応えがあります。かなりおすすめです。

 ファッションではジャンヌ・パカンのイブニングガウン(1925年製)が素敵でした。ビーズでウエストに竜の刺繍が施してあります。ジャンヌ・ランバンのイブニングドレス(35年製)も見事でした。パープルのサテン地です。襟周りがスクエアーカットになっていて、ミニケープを羽織ったようなデザイン。背中は両サイドが三角形にカットされていて、構築的なデザインです。

 いろいろなジャンルの展示品があるので、お腹いっぱいになりました。ただ、この美術館に行くたびに思うことがあります。むしろ、「不満」と言うべきでしょうか。建物がお粗末なのです。

 階段は何とも殺風景で、まるで非常階段のようです。トイレもみすぼらしい。ロビーは公民館チックです。

 もう少し何とかならないのでしょうか。美術館は来場者を優雅な気分にさせてほしいものです。予算が少ないのかもしれませんが、リニューアルしてほしいところです。久しぶりに上野に行ったので、帰りに「アメ横」に寄って帰りました。

[関連リンク]
・アール・デコ展の公式サイトはこちら
日程  4月16日〜6月26日
場所  東京都美術館
住所  台東区上野公園8−36
電話  03−3823−6921

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