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  (4/22) 「ジョルジオ・アルマーニ展」

 「ジョルジオ・アルマーニ展」に行って来ました。私のイメージでは、「ジョルジオ・アルマーニ」は海外ではセレブリティー御用達ブランドですが、日本では、男性が憧れるキングブランドというイメージがあります。

 昔、バブル崩壊後も不動産関係者らがベージュの「アルマーニ」のダブルのスーツを無理して着ていたというイメージがあります。トランシーバーのような大きな携帯電話を持ち、サイズが大きすぎて着られているのに・・・。

 一方、日本人女性にはどうしても年齢層が高いイメージがするのです。

 シルエット的に大きいイメージと色合いが柔らかいベージュの印象があるので、日本人のようなアジア人よりも、白人が着ると似合いそうなイメージです。

 今回の展覧会は、ニューヨークにある現代美術の殿堂、グッゲンハイム美術館の企画だけあって、見応え十分。ブランドが誕生してからの30年間にわたる400点余りの作品を一気に見ることができました。

 「造形と色彩」「ミニマリズム」「東洋と西洋」「アルマーニとハリウッド」「黒と白」「誘惑する光」の6セクションで構成されています。とても分かりやすいテーマ分けです。

 ノンカラー(無色)のゆったりとしたシルエットの作品がたくさん並ぶコーナーから始まります。レディースとメンズをわざと混ぜこぜにしてディスプレーしている通り、中性的なテイストが強く感じられました。

 東洋と西洋を融合させた服も目に付きました。チャイナカラーのジャケットやドレスが代表的です。

 個人的におもしろかったのが、「アルマーニとハリウッド」のコーナーです。ハリウッドスターが着た実物と、その姿を写した写真が見比べられるように展示されていました。

 このコーナーでは「アルマーニ」というブランドがいかにスターに気に入られているかを見せつけられます。ジュリア・ロバーツ、ジョディー・フォスター、キム・キャトラル、アンジェリーナ・ジョリーらが着たドレスを見ることができて、感動しました。ミシェル・ヨーが着たチュニック風ミニワンピースが気に入りました。ビーズをふんだんに使って、大きくサソリ柄を描いています。

 「アルマーニ」の作品は「これでもか」というぐらい、とにかくビーズをたくさん使っています。全身ビーズは当たり前。普通だったら奇抜になったり派手になったりするのに、「アルマーニ」のビーズ使いは不思議です。贅沢であると同時に、控えめな美しさが感じられました。

 女性服の装飾に男性服の伝統をミックスしたり、男性のベストを女性のイブニングドレスに取り込んだり。男女の枠を取り払った逆転の発想があります。男性のサスペンダーを付けたスパンコールのドレスも素敵でした。

 「着る人を選ぶ」ブランドのような気がします。存在感がある、人間的に大きい人じゃないと、服に着られてしまう気がします。自信に満ちたハリウッドスターが憧れる理由が納得できました。

ジョルジオ・アルマーニ展
2005年4月2日〜6月5日
森アーツセンターギャラリー
港区六本木6−10−1 六本木ヒルズ森タワー52階

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